走り高跳びの跳び方

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代表的な跳び方を見てみると、ベリーロール・背面跳び・はさみ跳びの3つの方法があります。走り高跳びの歴史の中で試行錯誤を繰り返す中で定着してきた方法で、近年では本格的に競技者として練習するのなら、背面跳びの習得が必要になっています。

これに対し、体育で走り高跳びをするような場合には、技術的に難しい背面跳びではなく、ベリーロールやはさみ跳びで安全を確保しながら練習するのが一般的です。

跳び方が異なれば練習方法やコツも違ってきます。そのため、それぞれの特徴を踏まえたトレーニングを行うのが、上達の秘訣となります。ただし、共通するポイントもあるので、まずはその点について解説しておきましょう。

それぞれの跳び方に共通するコツとして、助走があります。走り高跳びにおいてはスピードに乗った状態でジャンプするのが理想ではある反面、助走によって体を制御できない状態になっては元も子もありません。そこで、最初は8割程度の力で走るようにして、余裕が出てきたらスピードを加えていくとよいでしょう。まずは正しいフォームを身に付けることが重要です。

ベリーロールのコツ

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体育の授業で走り高跳びをする際にもなじみ深いのがベリーロールです。バーを中心にして体を回転させるイメージの跳び方で、開発された時代には正面跳びが主流だった状況で、それよりも優れた方法として急速に広まりました。

ベリーロールのコツとしては、体をうまく回転させることです。そのためには、足首を中心に回るようなイメージで練習すると、うまくいきやすいはずです。練習の際には、足首に力を入れて他の部分も巻き込んで回転する気持ちで跳んでみてください。

バーとの距離感も重要なので、回転のタイミングをうまく計らなくてはなりません。回転ができるようになったら、練習の時から、ベリーロールの回転のタイミングを意識しておきましょう。速すぎても、遅すぎてもベストなパフォーマンスにはなりません。

同じ程度のジャンプ力でも、ベリーロールにおいてはバーとの位置関係が絶妙なタイミングで回転できれば結果が伸びます。走り高跳びにおいては、バーを落とさなければよいので、高さだけではなく、体とバーの距離も重要なのです。

はさみ跳びのコツ



ベリーロールと共に、体育で多く用いられている跳び方です。はさみ跳びには正面跳びとまたぎ跳びの2種類があり、体育の走り高跳びで用いられているのは、一般にまたぎ跳びです。

はさみ跳びの練習をしていると、自然に背面跳びの動きに近づいてくる人がいます。より高く跳ぶために、本能的に背面跳びのフォームに近い動きが出てくるのでしょう。

あまり走り高跳びの練習をする機会がないのであれば、ベリーロールよりも手軽にできるのが背面跳びなので、簡単に取り入れられるものと言えます。その反面、身体能力が直接的に反映されるとも言えるでしょう。

コツとしては、跳んでいる時に上半身をまっすぐにしておくか、やや後ろに倒しておくことです。はさみ跳びの場合には脚の動きにばかり気をとられ、上半身にまで気持ちが回らないケースが多いので注意してください。

背面跳びのコツ

走り高跳びの世界ですっかり主流となった背面跳びも、初めて披露された当時は笑いの種にされていました。しかし、ベリーロールよりも記録を出せることが判明してから、中核の位置を担うようになったのです。

背面跳びの問題点の一つには、他の跳び方に比べて危険性が高いことが挙げられます。そのため、素人がむやみに練習をするのは危険なので、必ず最初は背面跳びの知識がある人に付き添ってもらう必要があります。

もう一点、背面跳びは走り高跳びの他の跳び方に比べて、恐怖心を持ちやすいのが特徴です。自分の視界が届かないところに飛び込むのだから、当然でしょう。これを克服することが、記録を伸ばすコツでもあります。練習方法としては、最初はバーがない状態で軽く跳び、安心感を得ておくと恐怖心による支配から脱しやすくなります。

日本記録・世界記録

走り高跳びの日本記録や世界記録について紹介しておきます。まず、男子の日本記録としては醍醐直幸による2メートル33センチ、世界記録はキューバのハビエル・ソトマヨルの2メートル45センチです。

女子の走り高跳びの日本記録は今井美希の1メートル96センチです。世界記録はブルガリアのステフカ・コスタディノヴァによる2メートル9センチとなっています。

男女とも、残念ながら日本人選手は走り高跳びの記録のベスト10に入っておらず、世界の壁の厚さを見せつけられる結果となっています。

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