短距離走のフォーム

スポンサードリンク

明らかに走り方が悪いためにスピードが出ていない人を、運動会や体育祭等で見かけた経験は誰にもあるでしょう。しかし、実際に短距離走の正しいフォームを実践できている人は多くありません。突き詰めていくと、陸上の選手であっても、かなりの問題を抱えているケースが多いのです。

フォームを改善すれば身体能力を遺憾なく発揮できるようになるので、タイムを縮めるためには不可欠な要素です。目的に応じて、初心者がぶっつけ本番でも使えるコツから、正しい練習方法を繰り返すことによって習得できるレベルまであるので、自分に合った方法を使ってください。

基本的なところとしては、スタートの段階では前に進むことを意識して足を使ってください。十分な加速ができたら、前よりも上に跳ぶイメージで膝を上げるとよいでしょう。すでに前に進む推進力があるため、真上に跳ねる感覚の方が実際には前進します。

手は握らないのが基本です。拳を強く握り締めて力を込めると、筋肉がこわばって短距離走では不利です。同様に、肩もリラックした状態を保つように意識してください。腕の振りを大きくしようと頑張るあまり、肩に力が入ってしまったのでは逆効果です。

腕の振りは早くすれば、見た目には速そうなフォームに見える上、脚と連動して動くと解説されることがあるため、むやみに速く振っている人がいるものの、体のバランスを崩して逆効果になってしまうケースもあるので、全体として調和の取れた走り方でなければ意味がありません。

フォームに加えて気をつけておきたい点として、呼吸があります。短距離走は無酸素運動と表現されるため、息を止めるのが正しいと考えている方もいるようです。しかし、実際には短く吐きながら走った方が速いので、完全に呼吸を止めるのは止めておきましょう。途中で息を吸わないのは正しい走り方です。

地面に接するのはつま先だけなので、かかとが地面に着いているようなら、走り方に問題があります。短距離走は体力配分よりもスピードを追求したフォームになるので、足の使い方に注意しましょう。

短距離走の練習方法

スポンサードリンク

実践を意識するのは当然のこととして、それ以外にも補助についてもらって身体能力をアップさせる練習も行います。たとえば、お腹のところにひもをかけて、それを後ろから引っ張ってもらいながら前に進むといったトレーニングです。

短距離走の動作は、サッカーやバスケットボールのようなスポーツに比べるとパターンが極端に少ないのが特徴です。したがって、練習では限られた動きをいかに効率よく行えるようにフォームを調整するか、そして筋肉の強化を含めた身体能力の向上が求められます。

単純に筋トレだけを行っても、それでは短距離走に最適な体は作れません。なぜなら、実際に走るときにはそれぞれの筋肉のバランスが求められるためです。練習で走りこみを行わなければ、本当に走るための体作りは行えないのです。

もちろん、短距離走の練習には技術的な要素を伸ばす目的もあります。特にスタートから加速するまでのフォームと、スピードに乗ってからゴールに到達するまでのフォームをそれぞれに練習しておく必要があります。

陸上競技として本格的に短距離走のトレーニングを積んだ経験のない方にとって、練習の大半はスピードに乗った状態での走り方に焦点を合わせるという誤ったイメージを持ちがちです。しかし、実際にはスタートからの加速が重要なので、この部分のフォームが重要な役割を果たしています。

短距離走に必要な筋トレ



あくまでも補助的な役割ではあるものの、記録を伸ばすためには筋トレも欠かせません。ここで重要なのは、走るために必要な筋肉、もっと言えば短距離走で使う筋肉だけにポイントを絞って鍛えることが、タイムを縮めるために望まれます。

全身に余計な筋肉を付けてしまえば、ただ単に重いだけです。ボルトやモーリス・グリーンをはじめとした世界的な短距離走の選手が筋骨隆々だからといって、見た目だけを真似しても内容は伴いません。彼らは速く走るために特化した体作りをしてきたのであり、競技によって筋トレのメニューもおのずと変わってくるのです。

スクワットのように自分の体重を使用して行える筋トレもあれば、トレーニング機器が揃っていないとできないウェイトトレーニングもあるので、環境に合わせたメニューを考えなくてはなりません。市立体育館等にトレーニングルームが設置されて、格安で利用できるケースもあるので、そうした施設を探してみてもよいでしょう。この場合、施設の利用の条件として、事前に講習を受けることを義務付けられている場合もあります。

筋トレの魅力としては、雨でも室内で行える点にあります。そのため、外での練習ができない時に重点的に行うのも一つの方法です。

短距離走のルールの重要なポイント

100メートルや200メートルを走り抜ける競技であるため、ごく短時間の勝負になります。そのため、出遅れると終わりです。短距離走において、スタートの遅れは致命的なダメージとなってしまうのです。だからこそスタートの練習が重要になってきます。

しかし、いくら練習を積んだところで、フライングと最適なタイミングでのスタートは紙一重です。安全策を取って確実にフライングを避けようとすれば、ルールは守れるものの記録は伸びず、短距離走の選手としてはあまり名誉ではない結果に終わってしまうでしょう。

そこで、参加する大会のルールを理解しておく必要があります。短距離走のルールは大会によって決められているので、世界陸上やオリンピックに準じているとは限りません。そのため、スタートの際にフライングをした時に失格になる際の基準についても異なっているのです。

一度のフライングで退場になるルールであれば、慎重にならざるをえません。これに対し、2回目のフライングで失格になるのなら、最初は早めにスタートをしておけば、良くて好スタート、悪くてもやり直しで済みます。短距離走における数少ない駆け引きの場なので、自分から仕掛けて周囲の動揺を誘う効果もあります。

スポーツである以上、必ずルールに従う必要があります。しかし、短距離走のルールをよく見ていると、リスクを取ってスタートをできる場合と、控えておいたほうが無難な場合があるのです。フライングにペナルティがないのなら、早いタイミングでのスタートが望ましいのは当然です。逆に言えば、ルールを知らないと不利になってしまう危険もあるので注意してください。

スポンサードリンク